深浦マグロとは
青森県の最西端に位置する深浦町。深浦マグロは、5月~8月頃まで定置網で漁獲され、9月以降は延縄で漁獲されます。
深浦町は、世界自然遺産である白神山地の麓に位置し、日本海の深層水や多種多様な魚を運ぶ役割をしている対馬暖流に面しています。
岬のように地形が出っ張っているところの海底地形は急深になっており、海流が海底にぶつかることで海洋深層水がまきあがり、プランクトンが発生しやすくなっています。
さらに、白神山地からの栄養も流れ出ることで、プランクトンが大量に発生する条件が整っているのです。
プランクトンが豊富な海域では、それを餌とする子魚をはじめ様々な魚介類が集まってきます。そして、その豊富な魚介類の頂点に立つのがクロマグロなのです。
鮮度を保つために
鮮度を保つために、船に揚げられたマグロは、船上で処理されます。
定置網で水揚げされるマグロの場合、暴れるマグロの脳天に木づちでショックを与え、鎮めます(脳震とうを起こさせる)。
その後、血抜き、神経抜きを行います。血は生臭みの原因になるため、しっかり血抜きをすることでおいしい刺身になります。また、いかに素早く神経抜きを完了するかでマグロの鮮度に歴然とした違いが現れます。
船上活〆の基準
現場で行う処理マニュアルを(株)ホリエイが作成し、賛同する漁師がそれに倣って実施しています。
(株)ホリエイ特製の神経抜きのワイヤーを使用。通常のワイヤーでは、取り残しが多かった神経を完全に抜くため、特別な加工を施しています。神経抜きのワイヤーを通した際に、暴れないマグロに関しては、タグは付けません。つまり、神経抜きを行い、魚肉内にATPを閉じ込めたマグロのみに、タグが付けられるのです。(ATPは魚肉内に閉じ込められ、熟成期間を経ることで旨みに変わるのです。)
※注意
タグがあるもの→品質を保証するものではありません。漁の現場ででき得る最高の処理をしたマグロにタグを付けています。
神経抜きをしたからと言って、必ずしも脂が乗っているとは限りません。人でも、若くて筋肉質の人もいれば、肥満体型の人もいます。マグロも同じように個体差があるものです。捌いてみないとわからないというのは、昔から今でも変わらないのです。