三厩(みんまや)マグロとは
三厩マグロの漁場は龍飛岬の前に広がる津軽海峡にあります。日本海を北上する対馬暖流が流れ込むため潮の流れが速く、この流れと複雑な海底地形が絡み合ってマグロの好漁場が形成されます。
三厩マグロの漁法は主に一本釣り漁業で、この地区独自の「ダンブ流し」と呼ばれるものが主流です(ダンブは地方名で浮きのこと)。
発泡スチロール製の浮きにテグスを巻き付け、その先に釣り針を付けたものを仕掛けとして、イカなどの生餌を付けて潮の上流から流してマグロが喰い付くのを待ちます。
マグロが喰い付くと浮きが引かれて勢いよく回転し、白い飛沫が上がります。浮きを引き上げ、巻揚げ機でゆっくりと慎重にテグスを引き寄せ釣り上げます。マグロと1対1の駆け引きは、一本釣りならではの醍醐味です。
高品質なマグロを生産するために
三厩の漁船も船上に処理をしてくる船がほとんどです。まれに超大型のマグロが水揚げされた時は、船で引っ張ってきます。
血抜き
マグロのエラ下腹動脈、尾部を切断し、「血抜き」を行います。血を除くことにより肉の品質を良くします。
神経抜き
次に、尾部からナイロン棒を入れ、頭部に穴を開けてナイロン棒の先端を出します。この「神経抜き」をすることでマグロをの動きを止め、体温を下げやすくします。
ハラトリ
次に、エラを切り、内臓を抜き取ります。内臓処理を行うことで体温を下げやすくします。
冷やしこみ
最後に、マグロの腹内に氷が充満するように、魚体全体を氷水に浸すことにより、鮮度を保持しヤケ肉を予防します。
港に水揚げされたマグロは、一本ずつ特製の木箱に入れて氷詰めにして鮮度を保ちます。水揚げされたマグロは、東京築地市場などに出荷されます。
三厩(みんまや)について
三厩は、青森県東津軽郡外ヶ浜町にある地区です。義経寺、三厩駅から竜飛崎までの約13キロの道路両側にあじさいが咲き誇る「あじさいロード」など、知る人ぞ知る観光名所があります。
もちろん、漁業が盛んな三厩では美味しい海鮮があちこちで楽しめます。100kg超の本マグロ解体ショーが行われ、極上マグロを目利きでお買い求めいただける、毎年恒例の「津軽海峡本まぐろ祭」も盛り上がりを見せます。